「安い、便利、でもなんだかワクワクしない…」2000年のネット黎明期、そんな違和感からあえて「足で稼ぐ一次情報」を武器に起業したFLN代表・石井丈晴。地域活性化をビジネスで実現するべく、理念を貫き通した20余年の軌跡とは。アジア展開も見据えた挑戦と、会社を「コミュニティ」と捉える独自の組織論に迫ります。
◎代表プロフィール
株式会社フューチャーリンクネットワーク 代表取締役 石井丈晴(いしい たけはる)
1973年12月23日生まれ。千葉県出身。
趣味はギターとトレイルランニング。
社是ともいえる「利益がなければ生きられない、理念がなければ生きる価値がない」のフレーズは、石井が口癖のように言う言葉。
◎略歴
1997年3月 慶應義塾大学商学部卒業
1997年4月 株式会社リクルート入社
2000年3月 株式会社フューチャーリンクネットワーク設立
2000年6月 株式会社リクルート退社
フューチャーリンクネットワークを設立したのは2000年。
当時はインターネット黎明期で、家庭ではインターネットの利用が定着し始め、飲食や小売業においてはチェーン店が拡大、クーポン文化が流行り始めるなど便利な時代の幕開けでした。
しかし、世の中の盛り上がりに反し、私はどこか疑問を抱えていました。
「このまま便利さやお得さだけが求められ、価格競争が激化すれば、行きつく先は体力勝負だ。そうなれば、日本はチェーン店だらけになり、国民はいつのまにか同じようなものを着て、同じようなものを食べるようになるのではないか?安いけど、便利だけど、それって全然ときめかない。」
人間は経済合理性と同時に、他人との違いを本能的に求めるものだと私は考えています。経済的で画一的なサービスだけではなく、『ちょっと高いかもしれないけど、めちゃくちゃおいしいもつ煮を出す小話の上手いオヤジのお店』『東京からは遠いけど、都市にはない感動的な景色が見れる場所』『普段煩わしくてもいざとなったら頼りになる地域のコミュニティ』など、価格では表現できない価値のある情報こそ、本能的に人を動かすことができるのではないかと思いました。